【Mr.Children REFLECTION】16thアルバムの楽曲レビュー|新たな環境で生み出した渾身の23曲

【Mr.Children REFLECTION】16thアルバムの楽曲レビュー|新たな環境で生み出した渾身の23曲

ミスチルブロガーの私イッカが、全アルバムレビューする企画第16弾!

今回は16枚目のアルバム「REFLECTION」を紹介します。

Mr.Children 16thアルバム「REFLECTION」について

16枚目のアルバム「REFLECTION」は2015年6月に発売しました。

前作のアルバムからは約2年半と、これまでのアルバム発売ペースでも最長の間が開くことになりました。

この2年半の間に、ミスチルは小林武史のプロデュースを離れてセルフプロデュースに移行しており、このアルバムで小林武史が関わっている曲は6曲に留まっています。

その影響か、近年のアルバムにあった小綺麗にまとめる感じから、どことなく粗さ・大胆さ(悪い意味ではない)が残るようなアルバムに仕上がっています。

 

このアルバムには2種類の販売形態あります。

一つは14曲が一般のアルバムCDに収められた「REFLECTION{Drip}」、もう一つが23曲が特殊なUSBに収められた「REFLECTION{Naked}」です。

早い話、{Drip}は{Naked}の重要曲だけを収めた抜粋版のような形。

ただし、{Drip}は収録されていない曲が外れているだけの単純なものではなく、曲順そのものも{Naked}と入れ替えてあります。

そのため、{Drip}と{Naked}では聴いた時の印象も全く違うものになっています。

 

{Naked}の収録曲は以下の通りです(※は{Drip}未収録曲)。

01.fantasy
02.FIGHT CLUB
03.斜陽
04.Melody
05.蜘蛛の糸
06.I Can Make It(※)
07.ROLLIN’ROLLING〜一見は百聞に如かず(※)
08.放たれる(※)
09.街の風景(※)
10.運命(※)
11.足音 〜Be Strong
12.忘れ得ぬ人
13.You make me happy(※)
14.Jewelry(※)
15.REM
16.WALTZ
17.進化論
18.幻聴
19.Reflection
20.遠くへと(※)
21.I wanna be there(※)
22.Starting Over
23.未完

 

{Drip}の方は{Naked}の最後に収録されている「未完」が1曲目に来たり、「足音 〜Be Strong」が最後に来たりしています。

シングルとなっているのは「足音 〜Be Strong」、配信限定シングルは「REM」「放たれる」のみと、曲数の割に少な目です。

 

「REFLECTION」の由来はギターの田原さんが見たという、ライブ中の写真に写り込んだステージと客席の間に緑色の光。

これを演者と観客の想いがぶつかり合ってできた光の反射(=REFLECTION)ではないかと考えたことで、このタイトルになったようです。

普通はアルバムを発売した後にライブを行うことが通例ですが、アルバムの発売前に「REFLECTION」の収録曲を中心にしたライブを行うという実験的な試みもしています。

 

 

さて、結局仕事復帰できなかった私は、「1人で稼ぐ方法はないか?」と試行錯誤を始めていました。

このアルバムが出た頃は、そんな試行錯誤の真っ最中でまともに稼げず、それまでの貯金が底をつきかけていた頃でした。

 

ですから、実は私は{Naked}を買えてません。

ちょっと高い{Naked}を買っても大丈夫か悩んでいるうちに転売屋に買い占められ、予約できなくなってしまったのです。

私は結局{Drip}とそれに付属したダウンロードコードで全曲揃えることになりました。

このアルバムは当時未知のチャレンジを始めていた私の心情とも重なる部分が多く、その後長く私の心の支えとなっていました。

「REFLECTION」全曲レビュー

01.fantasy

「未来」などのような爽やかでアップテンポなポップ曲。

意外とこういう曲が1曲目に来るのは珍しい気がしますね。

歌詞に出てくるような「綺麗事」をファンタジーと切り捨てた上で、それでもそんなファンタジーを抱えていこうという歌になっています。

02.FIGHT CLUB

1曲目に続いてこちらもアップテンポなポップ。

歌詞にあるように1999年に公開されたブラッドピッド主演の映画「FIGHT CLUB」が題材になった歌です。

トガってた頃の自分を思い浮かべて、特別な人間だと思ってた過去を恥じながらも、そんな過去をうやらむような歌詞になっています。

03.斜陽

これまでに似てる曲があまり思い浮かばない哀愁を含みつつも力強い曲。

歌詞は太宰治の小説「斜陽」を題材にしているようです。

あまり人気なさそうですが、個人的には結構好きです。

04.Melody

耳馴染みの良いポップでキラキラした曲。

勝手にクリスマスの恋愛の歌だと思っていたのですが、歌詞を見たら全然違ってました。

ストレスの多い日常の中で、そんな景色を一変させるような心躍るメロディーを聴いた時のことを歌っています。

05.蜘蛛の糸

切なさを感じるバラード曲。

「斜陽」が太宰治でしたが、やはりこちらも芥川龍之介の「蜘蛛の糸」が題材のようです。

罠と分かっていても(不倫?)彼女の魅力に魅せられ、恋に溺れる男の姿を蜘蛛の糸とかけている歌詞です。

06.I Can Make It

久しぶりの重たい印象のバンドサウンド曲。

何かの壁にぶつかった主人公が自信のなさを抑えて、「I Can Make It=俺はやれる!」と自分に言い聞かせる歌詞です。

07.ROLLIN’ROLLING〜一見は百聞に如かず

「深海」「BOLERO」の時代のようなロックテイストな曲。

人生の不条理を語る語り部の台詞ような歌詞になっています。

ただ、不条理な世の中のことよりも言いたいのは「聞いただけで分かった気になるな!自分の目で見ろ」ということのようです。

08.放たれる

6曲目の配信限定シングル曲。

神秘的で心細い音から徐々にスケールが大きくなるバラード曲です。

歌詞は母性的な愛について書いているようです。

09.街の風景

カントリー調の軽やかな曲です。

街に住む色んな人の人生模様を描いた歌詞になっています。

2番の作家の話(昔なんとなく書いた作品が人気が出たせいで、その枠から出れなくなっている)はきっと桜井さん本人のことでもあるんだろうなーと思ったりしますね。

10.運命

「運命」とはベートーベンの「交響曲第5番」のこと。

でも曲調はベートーベンの第5のイメージとは程遠い、ワクワクするようなアップテンポなポップスです。

また、歌詞も深みはなく、むしろ若さが全面に押し出された初々しい恋愛ソングとなっています。

11.足音 〜Be Strong

35枚目のシングル曲です。

「終わりなき旅」のような力強く壮大な曲で、歌詞も人生を前に進めるための応援ソングになっています。

このアルバムの初回特典で付属したDVDには、小林武史プロデュースから離れてすぐ苦戦しながらこの曲を完成させる様子が収められています。

12.忘れ得ぬ人

1番はピアノのみ、2番からバンド演奏になるラブバラード曲。

歌詞を読んでみると忘れ得ぬ人=大事にしていた彼女という単純なラブソングという感じもありますが、なんか違うような気もします…。

調べてみると、忘れ得ぬ人=小林武史説もファンの中ではあるようです。

13.You make me happy

大人な雰囲気の金管楽器が特徴的な曲。

「何も怖くなかったあの日々が恋しいだけ」と「FIGHT CLUB」のような感情もありながら、この曲では「君といる今が好き」と言い切ってます。

14.Jewelry

13曲目に続き、大人な雰囲気の艶めかしい曲。

そういえば、こういう曲もミスチルでは珍しいかもしれません。

女性的な視点で書かれた一途な気持ちの歌詞でしょうか。

15.REM

5曲目の配信限定シングル。

シングルでは珍しい激しいロック曲です。

歌詞も結構過激で、「REM」というタイトルから夢の内容について書いているようです。

「(an imitation) blood orange」の後に発表された後のシングルだったこともあり、最初に聴いた時は「え、これミスチルっぽい声だけど、誰…?」と思いました(笑)

16.WALTZ

ダークで重い音色と共に悲痛な叫びにも似た歌声が特徴の曲です。

ネガティブ全開で救いのない歌ですね…。

歌詞は選別され、必要とされない人の嘆きを書いていて、アルバム発売当時「就活生の歌だ」と話題になっていました。

17.進化論

15、16曲目から打って変わって、優しい音色のポップス。

ダーウィンの「進化論」が題材です。

夢を「世代を超えて受け継がれていくもの」として、これまでよりも大きなスケールで捉えています。

18.幻聴

「イノセントワールド」のような爽やかなポップソング。

歌詞は色んな捉え方ができそうですが、私個人としては幻聴=ファンの歓声で、ファンへの感謝を歌った曲ではないかと思います。

19.Reflection

たどたどしいピアノのインストゥルメンタル。

桜井さんが一生懸命弾いている様子が初回特典のDVDに収められています。

20.遠くへと

爽やかな風を感じるようなポップソング。

歌詞も遠くへとドライブに出かけて、普段の自分を捨て新しい自分に生まれ変わるという内容のものです。

ドライブにぴったりな曲ですね。

21.I wanna be there

王道的でどこか懐かしい(古臭い?)ロック曲。

これまでの自分と決別して新しい道を行く、まさにこの時のミスチルの心境を歌っている曲だと思います。

同じような曲でもっと有名な「Starting Over」「足音 〜Be Strong」があるので、あまり知られていませんが。

22.Starting Over

ドラマチックな展開の壮大な曲です。

Starting Overとは「やり直し」という意味で、新たな旅立ちを恐れる心の弱さを「モンスター」に例える歌詞となっています。

「足音 〜Be Strong」の前身として一旦ボツになった曲ですが、それをここまでの完成度で再び仕上げるセンスは流石です。

23.未完

メロディやアレンジがとにかくカッコいいロックな曲。

まだまだ自分たちはゴールしていない、伸び代があるぜ!という曲。

もちろん、Mr.Childrenの決意の歌とも取れますが、この曲を聴いている1人1人のことでもあります。

まだまだミスチルは「未完」だったことを思い知らされたアルバム

前回の記事で「(an imitation) blood orange」を聴いて、私は失望したと書きました。

それはアルバムが良くなかったということと同時に、コバタケサウンド中心の作品が4作連続で続き、曲も冒険したものがなかったので、「このままずっと同じ方向性で行くのかな…」と感じていたからです。

言い換えるなら「もうMr.Childrenは完成(確立)しちゃったのかな?」と思ったんですね。

 

…まさか、次作のアルバムで本人達から「No!まだまだ未完だ」というはっきりした答えがもらえるとは思ってもみませんでした。

私は別にファン代表じゃないし、他のリスナーも同じように感じていたかどうかは知りません。

けれど、本人達も多少守りに入ってる意識があったのかもしれませんね。

 

何はともあれ、私の中ではこの「REFLECTION」は非の打ちどころがなく、過去最高傑作となりました。

全曲通して非常に完成度が高く、お気に入りの曲も沢山あります。

敢えて特に好きな曲を挙げるとすれば「未完」「斜陽」「WALTZ」「Starting Over」辺りです。

 

本当にこのアルバムはオススメなので、是非聞いたことがない人は聴いてみてください。

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いやー、それにしても23曲レビューは流石に大変でした…。

17枚目のアルバム「重力と呼吸」はまだ買えていませんので、購入したらまた聴き込んでレビューします。

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